リビルドシャンデリア

アンティーク リビルド照明ってなに?海外買い付けの照明も安全にお使いいただけます

ヨーロッパ製の照明を検討されるときに、「日本で普通に使用できるのか?」と質問されることが多いのですが、お察しの通り海外と日本では電気の規格が異なります。

海外旅行に行かれる際、コンセントの変換プラグや変圧器を持っていった経験のある方も多いのではないでしょうか。電球・ソケットの形状のみならず、供給されている電気の仕様や、照明器具に使われているケーブルが対応している電圧など、違いは様々です。そのため日本国内で照明器具を販売する際には、日本の基準に適合させなくてはなりません。

ですがご心配には及びません!当店では、海外で買い付けたすべての照明器具を、日本の安全基準に基づいて、加工・検査をしっかりと行ってから販売しております。アンティークの持つ経年の美しさはそのままに、「リビルド」照明として生まれ変わらせる工程や、海外との電気事情の違いなどについて今回はご紹介していきます。

THE GLOBE・OLD FRIENDオンラインショップのカテゴリー紹介

イギリスやフランス、ヨーロッパ各国で買い付けたアンティーク照明を、安全に使用していただくため、電材部品を国内工場で全て交換、ひとつひとつ丁寧に再構築(リビルド)して甦らせました。アンティークシャンデリアやアンティークランプは、豊かな時代の技術や伝統を駆使し、造形的な美しさを兼ね備えた逸品です。

ヨーロッパの照明ってどんなもの?

イギリスの民家にあるファブリックシェードを付けたウォールブラケットライトのイメージ

世界地図をみてみると、ヨーロッパは日本よりも意外と北に位置していることがわかります。これは、夏、日が長く、冬は夜が長いことを意味しています。サマータイムもありますが、例えば、ロンドンの6月ですと、朝の5時ごろには日が昇り、21時ごろに日が沈みます。逆に1月ですと、8時ごろに日が昇り、16時ごろにもう日が沈む。ヨーロッパでは、日本よりも太陽が出ている時間が、夏には2時間多く、冬には2時間少ないイメージです。

しかも、日の角度が浅いので、朝焼けや夕焼けが長く、黄昏な感じです。ヨーロッパの照明は、そんな環境下で生みだされました。パチッと部屋全体を明るくする日本とは違い、過ごし方によって適度に照明を点け、少しずつ加える、そんな暮らしぶりに自然となりました。おかげで照明だけでもたくさんのアイデアがあり、日中点灯していなくても雰囲気が楽しめるものが多い印象です。

ヨーロッパの電気諸事情

電圧が違う、日本とヨーロッパ

電気を運ぶ鉄柱のイメージ

通常、私たちが何気なくコンセントに挿して使っている電気製品は、国内の規格に合わせて作られているもので、海外で使用する場合には注意が必要になります。逆もしかりで海外の電気製品を日本で使用する場合も注意が必要です。なぜならば、コンセントの形状が違うのみならず、「電圧」が国によって違うからです。電圧とは、電気を流そうとする力のことを言います。一般家庭にあるコンセントまで来ている電気の圧力が、国によって違うと言うことです。

一例ですが、日本が100Vなのに対して、アメリカは110V/120V(州によって違う)、フランス220V、イギリス240Vとなっています。ヨーロッパの電圧は日本の倍以上もあるんですね。なぜ日本は100Vなのか?諸説あるようですが、当時、大正時代のインフラ整備の過程で100Vに落ち着いたようです。誤って感電しても人体への影響が少ないというメリットがあり、今日まで100Vで固定されているようです。

電球・ソケットが違う、日本とヨーロッパ

ヨーロッパ仕様の電気プラグのイメージ

日本で一般的な家庭で使う電球は、Eタイプ(エジソン球、スクリュータイプ)と呼ばれるもので、電球をぐるぐるソケットにねじ込むタイプです。1879年に Tomas A. Edison(トーマス エジソン)が流通させた形式で、Edison の頭文字をとって E26 や E17 と呼ばれています。E の後ろにつく数字は、口金(ソケットとの接触面)のサイズ(mm)を表しています。日本で一般的に流通している電球です。

かたや、イギリス、特にアンティーク照明に多く用いられている電球ですが、こちらは、Bタイプ(ピン式、バヨネットタイプ)と言う形式になります。エジソンより1年早く、1878年に英国の J.W.Swan(スワン)によって用いられた形式です。銃剣(=バヨネット)に剣を差し込むのと同じように取りつけることからバヨネットタイプと呼ばれています。電球をソケットに押し込み、口金から飛び出した2つのピンを回しながら引掛けるタイプです。

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お部屋の使い方によって、合わせる電球の明るさや色味は変わってきます。アンティーク家具のある空間では、電球色の優しい色味をオススメします。電球色の優しく輝く色味は、高級感溢れるアンティークの質感を、より魅力的なものに演出してくれます。ボール球やシャンデリア球、ヨーロッパで使われているB22タイプまで取り揃えております。

照明器具の安全基準って?

PSEマーク、菱形丸形の画

PSE(電気用品安全法)について

日本には、電気製品の安全性の確保を目的に、製造、輸入、販売を規制する枠組みがあります。それが、「電気用品安全法」です。電安法、PSE法とも呼ばれます。PSEとは、Product Safty, Electrical Appliance & Materialsの略。この法の対象商品に関しては、定められた安全性に対する検査を実施し、基準の適合性を満たし、その検査結果を保管しておかなければなりません。

日本で流通している、ご家庭の100Vの電源につないで使用する大抵の電気製品には、基準適合性を満たしている旨の、PSEマークがついています。照明器具でしたら器具本体に、テレビや冷蔵庫では背面に、近年ではモバイルバッテリーにもマークを見つけることができます。PSEのマークがあるということは、基準適合性の検査をしているということなので、より安心してお使いいただけます。

どうして基準があるの?

電化製品の使い方を誤ったり、品質が悪く火災を起こしたり、感電、火傷を負ったりしないように、安全を担保する観点から厳しい基準があるんです。国内で流通させる前に、必ず適合しているかチェックしなければなりません。世界には、その地域に合わせた安全規格がそれぞれ存在します。EU連合の「EN」やアメリカの「ANSI」、中国の「GB」など。例えばヨーロッパの商品によく見かけるCEマークは、その基準に適合しており、域内の自由流通が保証されています。

加工や検査ってどうしてるの?

配線は全て交換しております!

アンティーク照明のソケット部を直している画

アンティーク照明で一番心配なのが、断線や劣化により、漏電していないかどうかです。長年使い続けられたアンティークの灯具で使用されていたコードは、ゴムでできた絶縁部が経年劣化し、ポロポロと中の銅線がむき出しになっていたり、わずかな衝撃で断線したりしてしまいます。なので、厳密な検査を経たケーブルを使い、配線はすべて交換します。

まず、本体に付随しているソケットやコードなどの古い通電パーツを、時には本体を分解しながら全て抜き取ります。真鍮やブロンズ、アイアンや琺瑯でできあがった本体に、もし荷重など安全性にかかわる劣化や破損がみられる場合には、このタイミングで溶接などをして修復します。そして、新しい電材を使って配線を組み直していきます。ソケットに関しても新しいものに交換。日本の電源事情に合わせ、引掛シーリングやコンセントプラグ、直配線仕様にします。

安全を考慮して厳密な検査を行います!

そして、流通させるために、いざ検査です。外観の割れや欠け、バリがないか検査する「①外観検査」、通常ありえないほど高い電圧をかけ、漏電が起きないかチェックする「②絶縁耐圧検査」、通常の電圧で普通に使って問題なく作動、点灯するか確認する「③通電検査」を、専用シートを使ってチェックしていきます。②の絶縁耐力検査では、専用の絶縁耐圧試験機を用います。ここでもし問題があれば、また一からやり直します。

検査項目に合格したものだけが店頭に並びます

アンティークの専門店ザ・グローブ三宿店の1F、リビルドシャンデリアがたくさん並ぶ画

やっとの思いで店頭に並べられる状態に、皆様に見ていただける状態にすることができるようになりました。これも、アンティーク照明やヨーロッパの照明を、ご自身の生活に取り入れていただきたい!という思いがあってこそのことです。ぜひ、店頭で実物を見ていただきたい。きっとアンティークの魅力に引き込まれてしまうこと間違いなしです。

まとめ

日本の照明は、しばらくの間、昼間のような明かりを追い求めてきました。うちに帰っても昼間のような明かりにこそ、「成長」がありました。在宅勤務をしてみてどうでしょうか?日中の自然の光に改めて気づかれた方も多いのではないでしょうか?手元の明かりだけで充分仕事はできる。そして夜になってしまうと忽然と味気なくなってしまう。

疲れた体をヒートダウンできるような、そしてリラックスできるような、昼間の明かりとは違ったやわらかい光に包まれた時間がヨーロッパの生活にはありました。そんな息遣いを感じるヨーロッパ伝統の、クラシカルなアンティーク リビルド照明を、ぜひ、THE GLOBE ANTIQUES 三宿店や THE GLOBE つくば店、OLD FRIEND 各店で取り扱っていますので、ご自宅にもご利用いただけたらと思います。

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イギリスやフランス、ヨーロッパ各国で買い付けたアンティークの照明を、安全に使用していただくため、電材部品を国内工場で全て交換、ひとつひとつ丁寧に再構築(リビルド)して甦らせました。アンティークシャンデリアやアンティークランプは、豊かな時代の技術や伝統を駆使し、造形的な美しさを兼ね備えた逸品です。

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