今回の記事では、ダイニングスペースをコーディネートするアンティーク家具についてご紹介します。
家族や友人と集まって食事や会話を楽しむダイニングスペースは、こだわって家具を選ぶ方が多いスペースです。
こだわるからこそ、ダイニングコーディネートに必要なアンティーク家具はどういったものなのか迷いがちではないでしょうか。
どんな家具を選んだらいいのかわからない。今回は、そんなお悩みを解消するためのコーディネートを紹介した記事です。
それぞれの家具のオススメの理由や、その魅力についてご紹介します。
THE GLOBE ザ・グローブ のアンティーク家具は、イギリスやベルギー、フランスなどのヨーロッパの家具が中心。カントリーの邸宅に合わせて大きいものもあれば都市部の部屋に合わせてこぢんまりしたものまで、近代家具の源流である、先人たちの知恵が大いに詰まった逸品が揃っています。
ダイニングコーディネートにオススメのアンティーク家具はこちら
ヴィクトリアン様式のキャビネットを中心に、シャンデリアやダイニングテーブル、
ダイニングチェア、チェストといったダイニングには必須の家具を選んでコーディネートしています。
アンティーク家具の選び方にお迷いの方へ向けて、その家具を選んだ理由をご紹介していきます。
アンティーク キャビネット
ダイニングコーディネートでもっともオススメなのが、主役にもなっている大型のキャビネットです。
収納というよりもイロイロなアイテムをディスプレイして楽しむための家具です。
好きなものをキャビネットにディスプレイすることで、ダイニングで過ごす時間を豊かにしてくれます。
他の家具にはない、大型キャビネット特有の装飾の多さやサイズ感は、空間全体をアンティークらしくまとめてくれます。
飾り棚として定着しているキャビネット。昔は大切な絵画や貴重品、ジュエリーなどを飾っておく小部屋のこと自体をそう呼んでいました。次第に収納して飾る箱型の家具をキャビネットと呼ぶように。風合いあるアンティークキャビネットに収納した食器や貴重品達は、そこにあるだけで格段に美しくなります。
アンティーク リビルドシャンデリア
アンティーク家具でのコーディネートで外せないのがシャンデリアです。
家具をアンティークで揃えても、照明がLEDのシーリングライトだとちょっと物足りません。
落ちてきそうなほどのスワロフスキーやガラスビーズが輝くシャンデリアは、それだけで空間性をランクアップしてくれます。
当店では、引掛ローゼット(引掛シーリングよりも重いものを吊るす天井配線器具)をつかって設置できるシャンデリアも多く取り揃えております。
日本の住宅事情でも意外と取り入れやすいシャンデリアは、アンティークコーディネートを考える際に、是非チャレンジしていただきたいインテリアです。
ヨーロッパの暗闇を灯したアンティークシャンデリアを現在の安全基準をもとによみがえらせた、存在感のある「リビルドシャンデリア」から、現代仕様の引掛シーリング仕様のものまで多種多様。煌びやかなクリスタルがふんだんに使用されたエンパイヤスタイルや、フレームにもガラスを当てたマリア・テレサ、ブロンズやフレンチ特有の色を放つ真鍮フレームのものなど。
アンティーク ダイニングテーブル
ダイニングスペースで、人が集まる中心となるダイニングテーブルもとてもオススメです。
食事やお茶を楽しんだりと実用的なアンティーク家具ですが、デザインの種類が多くありますので、お好みや他の家具との組み合わせで選ぶのも楽しいですよ。
天板の下に収まっているリーフを引き出すと伸長するイギリスアンティーク家具の定番『ドローリーフテーブル』、同じく定番で素朴かつ堅牢な『リフェクトリーテーブル』、マーケトリ(組木)の天板が素敵な『フレンチテーブル』。デザインも材質も多種多様なアンティークダイニングテーブル、実はルネッサンス期の16世紀後半になってようやく食事する目的で生まれました。
アンティーク ダイニングチェア
ダイニングテーブルとセットとなるのがダイニングチェアです。
今回のように装飾が美しいアンティーク家具でのコーディネートでは、デザインや様式をセットで揃えると、より華やかな空間をつくることができます。
カントリー調のフレンチアンティークなどでは、あえてバラバラのチェアを選ぶのも楽しいダイニングスペースをつくれます。
背筋がスッと伸びるようなハイバックチェアや、座面が脱着できてメンテナンスしやすいものまでよく見ると考え抜かれた個性派ぞろいです。英国アンティークの定番 ドローリーフテーブルに合うツイストレッグやバルボスの意匠が施された椅子、フレンチのダイニングチェアなど、テーブルの意匠や色、スタイルに合わせてお選びください。
アンティーク チェスト
どうしても散らかりがちなダイニングスペース。人が集まる空間では、どうしても出てくる悩みです。
そんな悩みを解決してくれ、コーディネートの助けにもなってくれる、収納力抜群のチェストをオススメしています。
実用的なアンティーク家具だからこそ、デザインをこだわって選ぶことで華やかな空間つくりが楽しめます。
衣類や細々したものを「収納」することに特化しているだけでなく、アンティークチェストの天板の上やアンティークワードローブの中はディスプレイ空間としてもプライベートな世界観をお楽しみいただけます。重厚な装飾のイギリスアンティークからエレガントなレリーフのフレンチのものまで様々なデザインの中からお選びいただけます。アンティーク家具は、その佇まいが魅力のひとつです。
ヴィクトリアンの装飾が贅沢なキャビネットの魅力を紹介
ダイニングコーディネートの主役でもあるヴィクトリアン様式が美しいキャビネットの魅力をご紹介します。
魅せる収納として空間を華やかにしてくれるキャビネットは、装飾部分が多く、アンティークらしいデザインを楽しめる家具です。
今回のキャビネットにも、繊細な彫りが随所にみられます。
ペディメントと呼ばれる上部の装飾は、スワン型の繊細な彫りが特徴的です。
木材を掘り出すことでつくられている複数の段差は、アンティークならではの贅沢な装飾です。
アンティーク家具のお値段は一見高くみえがちですが、同じような装飾を実現しようとすると2~3倍のお値段になってしまいます。
贅沢なつくりを手に入れようと思うと、実はコストパフォーマンスが高いのもアンティーク家具の魅力です。
中央の開き戸には、植物をモチーフにした彫りが施されています。
家具職人の丁寧な手仕事でなければ、このような繊細な彫刻をつくることはできません。
贅沢な装飾が積み重なることで、アンティーク家具特有の華やかさがつくられています。
お皿や陶器の小物、ワインなどのお気に入りのアイテムをディスプレイするのが楽しくなりますね。
建築的なデザインで高級感溢れる パーラーキャビネットはこちら。屋根の飾り、繊細な彫り、どれをとっても見応えのある、立派なキャビネットです。《こちらの家具を使ったコーディネート実例》◆『ヴィクトリアンキャビネットが主役のダイニングコーディネート』編《購入前に読んでおきたいトピックス》『アンティーク家具を…
シャンデリアはアンティークコーディネートの決め手
どんなコーディネートでもいえることですが、照明にこだわってコーディネートするだけで、空間性は一変します。
日本住宅でよくみられる引掛シーリング式のLEDライトは、明るく消費電力が少ない便利な照明です。
ですが、アンティーク家具でコーディネートする場合、せっかくならば照明も一緒にこだわることをオススメします。
敷居が高いと思われがちなシャンデリアですが、ご自宅に取り入れるのは意外と簡単なのもオススメの理由です。
天井に最初から設置されている引掛式の天井配線器具に対応したものや、一般的な口金サイズの電球がつかえるものも多くあります。
明るさにおいても、電球の数が6~12灯のものであれば、ダイニングスペースでの明るさは十分まかなえます。
意外と簡単につかえて、劇的に空間を華やかにしてくれるシャンデリア、アンティークコーディネートにオススメですよ!
今回ご紹介しているシャンデリアも、引掛ローゼット対応、一般的な口金サイズのE17電球をつかっています。
シャンデリア球独特の光の広がりは、一般的なLED照明では楽しめません。
天井にあたった光が落ちてくることで、ダイニング全体を優しくつつみこんでくれます。
シャンデリアの優しい光は、アンティーク家具特有の艶との相性もよく、空間をよりエレガントにしてくれます。
アーム部分がガラスで覆われた独特のデザインは、マリア・テレサと呼ばれています。
オーストリアの女帝マリア・テレサがボヘミアのガラス職人につくらせたことに由来しています。
シャンデリア全体をガラスで包み込んだ煌びやかなデザインです。
【MariaTeresa マリアテレサ】シャンデリア 8灯 /引掛ローゼット仕様はこちら。【Maria Teresa Chandelier マリア・テレサ・シャンデリア】オーストリアの女帝マリア・テレサがボヘミアのガラス職人に作らせたことに由来しています。アームの部分をガラスで覆い、シャンデリア全体をガラスで包み込んだ煌びやかな…
モダンなシャンデリアには新品のよさがあります
シャンデリアというと、アンティークをイメージする方も多いかと思います。
ですが、現代生産のモダンなシャンデリアも魅力的なんです。
ご紹介するのは、先ほどのアンティークシャンデリアと同じマリア・テレサモデルのものです。
ガラスで作られていた部分が、スワロフスキーススペクトラクリスタル(光学ガラス)をつかっており、繊細な輝きがシャンデリア全体を包んでくれます。
無数のスワロフスキーが取りつけられており、シャンデリア全体がキラキラと発光しているような印象をうけます。
1粒1粒がこまかく反射して、複雑な光を届けてくれるので、ダイニング全体を豪華な空間へと変えてくれるんです。
マリア・テレサモデル特有の湾曲した支柱もスワロフスキーでつくられているので、流麗な輝きを生んでくれます。
現代生産のシャンデリアですので、もちろん引掛式の天井配線装置に対応しています。
照明を取り入れる際に気になるのが、天井の配線装置でつかえる照明かわかりにく点ではないでしょうか。
今回ご紹介したシャンデリアは、日本の住宅でも天井配線器具として採用されている引掛埋込ローゼット、フル引掛ローゼットで取りつけられます。
電源のお悩みを解消できれば、LEDシーリングライトでは手に入れられない照明演出が可能です。
アンティーク家具でコーディネートをお考えの際は、意外と取り入れやすいシャンデリアを、是非ご検討ください。
キラキラなクリスタルを使用した マリア・テレサ型 シャンデリア(CROME)6灯【取付簡単 /引掛ローゼット仕様】はこちら。アクリルでもソーダガラスでもない、鉛を含まず環境にもやさしいスワロフスキー?スペクトラクリスタル(光学ガラス)を使用しているため軽量化を実現。マンションなどで多いローゼットにも取り付けられるようになりました。マンションでも取り付けやすい引掛…
今回ご紹介した2点のシャンデリアは、上記のローゼットタイプの天井配線器具に対応します。
ローゼットとシーリングは同じカタチにみえますが、用途が異なります。
【引掛ローゼット】
シャンデリアやシーリングファンといった、固定が必要な重量が重いものを吊るす場合に用います。
ローゼットタイプにはネジ穴が開いており、重くてコネクタ部分以外で吊るす必要があるものは、ネジをつかって固定する必要があります。
【引掛シーリング】
引掛シーリングにはネジ穴はなく、一般的なペンダントライト等を吊るす場合に用います。
大体5㎏以下の重量の照明器具を取り付ける場合は引掛シーリングの天井配線器具で問題ないとされています。
住宅を新築したりリフォームをする際は、用途が広がる引掛ローゼットを取り付けることをオススメしています。
アンティークのテーブルとチェアはデザインを楽しむ
ダイニングの中央にコーディネートされたダイニングテーブルとダイニングチェアのセットは、
今回ご紹介しているアンティーク家具の中でも、とりわけ実用的な要素が強いものです。
人が集まり食事や会話を楽しむのも、テーブルやチェアといった拠り所となる場所がなければ落ち着きません。
家族がつくってくれた食事は、きちんとテーブルで食べたほうが味わい深い物になりますよね。
ダイニングスペースのコーディネートをするには、落ち着くテーブルセットが必須といっても過言ではありません。
また、実用的に使うからこそ、デザインや様式にこだわって、理想のダイニングスペースをつくっていただきたいと思います。
今回コーディネートしたダイニングテーブルは、オーク材をつかったイギリス製のものです。
天板にはオーク材特有の虎斑(とらふ)という模様が鮮やかにあらわれています。
この模様は1本の木材から少量しか切り出すことができないので、天板のような広い部分に虎斑を用いるのはとても贅沢な製法です。
現代生産のモダンなテーブルでも虎斑(とらふ)をみることはできますが、アンティーク家具に比べるととても高い価格になってしまいます。
アンティーク家具の魅力の1つとして、贅沢な製法の家具を、お手頃な価格で購入できるという魅力があります。
こちらのオークダイニングテーブルの模様から考えるに、高価にみえるアンティーク家具の価格も、実はお手頃な価格なんです。
テーブルはデザインが多用で、お好みのサイズや装飾をみつけるのも難しくありません。
木目を上手に利用した模様や艶をデザインとしてとらえ、テーブルを探しにこだわるのも楽しいですよ。
アンティークのダイニングテーブルには天板が伸び縮みするものが多くみられます。
上の写真のように、両端を引っ張って空けることで伸ばすことができるんです。
伸ばし方も簡単で、天板の裏側に木のレールが走っているので、テーブルの両端を水平に引っ張るだけで伸ばすことができます。
こちらは、両端を引っ張って空いたスペースに天板をつけ足し、テーブルを伸ばした状態です。
元の幅は1m50cm程でしたが、2m10㎝まで伸び、4人でいっぱいだったテーブルが6人でゆったりとつかえるようになりました。
来客や家族が増えた場合に、便利に伸び縮みできるのもアンティーク家具の魅力です。
天板が伸びても、脚とのバランスがとれていて、全体的なシルエットが損なわれていないのもデザインにこだわっているからこそですね。
【エクステンションテーブル】美しいベリーシュガーツイストレッグの オーク ダイニングテーブルはこちら。オークの木目が美しく、大きな天板が魅力的なヨーロッパ定番の伸長式ダイニングテーブルです。【エクステンションテーブル】エクステンションテーブル(拡張式テーブル)とは、甲板が左右に開き、間に補助天板を足して広く使えるテーブルのことです。補助天板…
つづいて、ダイニングテーブルとセットでつかうダイニングチェアをご紹介です。
重厚なテーブルとセットでのコーディネートでは、ハイバックといわれる背もたれの高いデザインをオススメします。
ゆったりとした時間を過ごすダイニングスペースでは、背もたれに体重をしっかりと預けられるハイバックチェアにゆったりと座るのが適しています。
背もたれが高いデザインは、木材を大量につかったダイニングテーブルの重厚さに負けない存在感があります。
テーブルとチェアのセットのバランスのとれた重厚感は、実用的な要素だけでなく、デザインにおいてもキャビネットやシャンデリアとバランスをとってくれます。
よいアンティークコーディネートのポイントとして、全体のデザインがバランスよく調和していることも大事なポイントとなります。
コーディネートを完成させるチェストの役割
ちらかりがちなダイニングスペースをスッキリとしたコーディネートにするのが、こちらのチェストです。
イロイロなものが散らばってしまいがちなのは、アンティーク家具で揃えた住宅でも同じですよね。
仕舞わずにそのまま散らかしていては、せっかくのアンティークの魅力も台無しになってしまいます。
アンティーク家具でも小さ目のサイズの収納家具はたくさんありますが、今回のコーディネートでは大型のチェストを1つだけ置いています。
キチンと収納できて、他の家具とバランスがとれる大型のチェストは、アンティークコーディネートをスッキリとさせるのにとても便利なんです。
前面の引き出し部分は、サーペンタイン(波状曲線)というアンティークらしい形状が魅力的です。
蛇(SERPENT)が蛇行したように連続したカーブでできた形状のことをあらわしています。
18世紀の家具職人によって多くつくられており、こちらのチェストの美しい曲線も、当時の技術力の高さを感じさせてくれます。
酸化して風合いのある真鍮製の金具も、木材の艶と相まって、アンティーク特有の魅力をつくってくれています。
アンティークコーディネートは全体のバランスが大事
今回はダイニングスペースのコーディネートをご紹介しました。
大型のキャビネットやシャンデリア、重厚なテーブルセットといった、1つ1つの家具だけで考えると、
取り入れるのが難しく感じる、典型的なデザインやサイズのアイテムばかりを選びました。
取り扱いの難しそうなアンティーク家具も、機能やデザイン、サイズを調和させてコーディネートをすることで、自然とバランスがとれてきます。
よいコーディネートとは、アンティーク家具がつくられた当時の生活様式に想いを巡らせながら、上質な時間を過ごすために必要な家具を揃ることです。
アンティーク家具の時代と現代で、生活様式は変化しましたが、ダイニングスペースでゆったりと時間を過ごす為の方法は変わっていません。
ゆったりとしたテーブルとイスに人が集まり、家具と調和のとれた照明で照らされた空間には、お気に入りのアイテムが並ぶキャビネットが置かれている。
アンティーク家具ならではのダイニングコーディネートで、そんな上質な時間を過ごしてはいかがでしょうか。
THE GLOBE ザ・グローブ のアンティーク家具は、イギリスやベルギー、フランスなどのヨーロッパの家具が中心。カントリーの邸宅に合わせて大きいものもあれば都市部の部屋に合わせてこぢんまりしたものまで、近代家具の源流である、先人たちの知恵が大いに詰まった逸品が揃っています。