分かりにくいアンティーク家具のリペアを分かりやすくご紹介!ドローリーフテーブルのリペア

今回は、天板を拡張できるダイニングテーブルの一種、ドローリーフテーブルのリペアについてご紹介します。
アンティークテーブルの中でも、使い方によって天板の広さを変えられる点が人気のドローリーフテーブル。可動する部分も含めたリペア内容をご紹介しますので、リペアをお考えの方や、ドローリーフテーブルを詳しく知りたい方は参考にしてみてください!

リペア前のBeforeと、リペアが完了したAfterの写真を並べています。中央のスライダーでBeforeAfterが比べられますので、見比べてみてください。

左側のリペア前では、天板や脚部分に塗装の剥がれが目立ち、ワックスが落ちてしまって艶がないだけでなく、水や油に弱い状態でテーブルとしては使いにくくなっています。写真からは分かりにくいのですが、ドローリーフテーブルの特徴でもあるリーフ部分(左右に拡張して広がる部分)の可動に違和感があり、脚もグラつき、長い間使われてきたことによるダメージが全体的に広がっている状態でした。

アンティークテーブルのリペアでは、一般的に天板部分と脚部分とで異なったリペア内容になります。天板部分のリペアでは、耐久性や美しさを回復するために塗装・ワックスの塗布、場合によっては天板自体の水平を取り戻すために歪みの調整を行います。脚部分のリペアは、グラつきを直すために解体・締め直し、そして小傷の補修や仕上げにワックスがけといった内容になります。

右側のリペア後の写真は、全体の解体と各部材の締め直し、塗装と、仕上げにワックスがけを施した後です。塗装の剥がれもなくなり、アンティークらしい艶も復活しているのが分かります。脚のグラつきもなく、気持ちよく使っていただける状態となっています。

自分の使っているアンティーク家具はどんなリペアが必要か、リペアの内容がちょっと分かりにくい、と感じている方もいらっしゃると思います。ドローリーフテーブルは左右に拡張するリーフ部分のリペアが特殊ではありますが、リペア内容は他のアンティークテーブルと基本的な部分は同じです。ドローリーフテーブルも含めアンティークテーブルのリペアをお考えの方は、是非とも参考にしてください。

アンティーク家具のリペアは、自社工房を備える当店にご相談ください

専用のリペア工房を備える当店では、これまで数多くのアンティーク家具をリペアしてまいりました。
イギリスを中心としたヨーロッパへの直接買い付けを長年続けており、輸入したアンティーク家具、ヴィンテージ家具は自社工房にてリペアを行っております。

アンティーク家具やヴィンテージ家具は様式や状態によって適したリペア方法があります。幅広い方法の中から、お客様のご要望に合ったリペア方法を見極めるのはプロの家具職人でないとなかなか難しいと思います。自社工房を備える当店では、専門の家具職人によって最適なリペアを施します。

アンティーク・ヴィンテージ家具のリペアをお考えの際は、是非、当店にご相談ください。

THE GLOBE・OLD FRIENDオンラインショップのリペア(修復)について

自社の家具職人がリペアを担当しております。チェアの座面が破れてしまったり、キズがついてしまったりと、アンティーク家具・ヴィンテージ家具の様々なリペアに対応いたしております。お見積りは無料ですので、お気軽にご相談ください。

リペア前のチェックとリペア後の状態をご紹介

全体に広がる小傷や塗装の剥がれ

脚部分や天板の小口(広い面に垂直に接している細い面)は塗装が剥がれてしまって、木肌が露出しています。左側のBeforeの写真では、人が触れる部分の消耗が激しいのが分かります。このような状態で使い続けると、水分や油分で簡単に汚れが付きやすく、木の中にまで汚れがしみ込んでしまいます。

小口を含めた天板の塗装と、テーブル全体へのワックスがけで、右側のAfterの写真のように艶のある美しい姿に戻りました。最終的にワックスで膜を作ることで、手垢や水、油といった汚れから木を守り、これからも長く使っていただける状態になっています。

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルの天板の画像

目立つ輪染みと歪んだ天板

天板には大きな輪染み(コップや皿を置いた跡の染み)ができてしまっています。塗装とワックスが剥がれたままついた水や油のシミが所々に確認できます。写真からは分かりにくいのですが、ほかにも天板全体が歪んでしまって、ものを置いたときにガタついてしまい、使いづらくなっていました。

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルの天板の画像

天板自体の解体と組み直し、そして塗装・ワックスがけを行った後の状態です。木肌の露出がなくなり、アンティークらしい艶も戻ってきました。天板表面のガタつきもなくなり、これからも気持ちよく使っていただけるアンティークテーブルとしてリニューアルできました。

小傷の補修でもここまでキレイになります

こちらは小傷の補修の効果をご紹介している写真です。左側のBeforeの写真は、装飾の部分に塗装の剥がれがあり、木肌の露出が目立っています。

小傷の補修を行うことで、右側のAfterの写真のように、露出した木肌が目立たなくなります。全体の塗装をすることで新品のような仕上りにはなりますが、リペア費用は高額になってしまいます。小傷の補修のみのリペアでも、このように見違えるような仕上りになりますので、お気軽にご相談ください。

クリーニングでリペアスタート

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルをクリーニングしている画像

最初の工程として、まずは全体をクリーニングします。
木の表面についてしまった汚れを、専用の溶剤でおとします。クリーニングには、塗装やワックスをキレイに塗る下地処理以外にも、組み直す際の接着力を向上させたりと、とても重要な役割があります。

天板の解体

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルを解体している画像

こちらは、天板を裏返した状態の写真です。
組み合わさっている各部材の歪みによってガタつきが生まれてしまっています。各部材をすべて解体してからの組み直しが必要な状態です。緑色のフェルトは、リーフ部分を引き出す際に滑りをよくするために貼られていたものです。

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルを解体している画像

新しいフェルトに張り直すために、古くなったフェルトを剥がします。
フェルトが消耗してしまっていると、ドローリーフテーブルの特徴でもある左右のリーフが引出しにくくなり、傷がついてしまう場合もありますので交換です。

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルを解体している画像

天板の枠部分を解体している場面です。
木材を傷つけないように、ハンマーを直接当てないように解体します。アンティーク家具に使われている木は、木材としてもとても貴重なものです。リペア時にハンマーで傷つけてしまっては、せっかくのアンティーク家具に申し訳ないので、木のアテを使います。

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルを解体したあとの画像

こちらがフェルトを剥がし、各部材を解体した状態です。
各部材の割れや歪みをチェックし、そのまま使えるかを判断していきます。左右に引き出すリーフ部分以外、中央の天板だけでも13個の部材が組み合わさって作られていました。アンティーク家具は、細かな部材を組み合わせた贅沢なつくりが特徴です。今回のドローリーフテーブルも、いくつもの部材を丁寧に組み合わせた、あたかも組木細工のようです。

天板の組み立て・締め直し

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルを解体したあとの画像

解体した天板を、組み立てている場面です。
所々歪んでしまった各部材を丁寧に調整し、天板の表面がガタつかないように微調整をしながら組み立てていきます。

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルを解体したあとの画像

天板の組み立てでは、新しい接着剤とクランプを使って水平と直角を慎重に確認しながら調整する必要があります。部材ごとに歪んだ箇所が異なるため、一度解体してからの微調整によって、また水平が保たれるようになります。
リーフ部分についても同様の解体、締め直しをして、天板全体を可動しやすく使いやすい状態にしていきます。

脚部分の解体

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルの脚部分を解体している画像

天板のガタつきを直すことに加え、脚部分自体のグラつきも直す必要があります。幕板(天板を支え、脚を繋げている横材)を調整し、グラつぎがないようにしなければいけません。解体時の注意点として、強引に解体しようとすると、古い接着剤が残っているため木材が割れてしまいます。ハンマーで優しく叩きながら、木材が壊れてしまわないように丁寧に解体します。

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルの脚部分を解体した画像

脚部分のすべての部材を解体して、ひとつひとつの部材をチェックします。
脚の垂直、幕板の水平を確認しながら、天板がきちんと水平に載るように、全体を調整する必要があります。脚部分の構造は比較的シンプルではありますが、どこかひとつにガタがきてしまうと全体が歪み、使い勝手が悪くなってしまいます。

脚部分の組み立て・締め直し

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルの脚部分を締めなおしている画像

解体し、部材ごとの状態をチェックしたあとに、天板同様に組み立てをし直します。
木材や塗装を傷めないように、ゴムのハンマーで丁寧に作業します。組み立ての精度によって、家具としての使い勝手が決まる重要な場面です。きちんとした機能を取り戻す作業には、幅広い経験や知識が必要になります。リペアをお考えの際は、専門の工房を備えた店舗へ依頼することをオススメします。

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルの脚部分を締めなおしている画像

天板同様、クランプを使って締め直します。
水平・垂直の精度や耐久性を高める重要な工程ですが、リペア内容として写真では分かりにくい工程でもあります。見た目上、塗装やワックス仕上げは色が変わるので分かりやすいのですが、解体や締め直しは写真では分かりにくいかもしれません。ご了承ください。

贅沢な木材や装飾が用いられているアンティーク家具も、長い間の使用によってどうしても構造に歪みが生まれてしまいます。構造の歪みは重大な破損に直結してしまい、お気に入りの家具が使い続けられなくなってしまうという事態も考えられます。見た目のみならず、これからも大事に受け継いでいけるように、このようなリペアも丁寧に行っていきます。

塗装で輝きを取り戻す

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルを塗装し直している画像

解体や締め直しを行った後は、塗装をおこないます。
一般的に、塗装が残っている場合は、古い塗装を剥離してからの塗装となります。今回はすでに塗装が抜けた状態でしたので剥離作業をせずに塗装をおこないます。

お客様のご要望により、塗装の剥がれが少ない脚部分は塗装をし直さず、天板のみを塗装します。家具の状態によって塗装や剥離する箇所をお選びいただき、リペア料金を抑えることが可能です。塗装し直す部分や塗装の種類といったご要望を細かく設定することが可能ですので、お気軽にご相談ください。

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルを塗装し直している画像

ラッカー塗料をコンプレッサーを使って、新しく塗布している場面です。
木の質感を損なわないラッカー塗料は、アンティークらしい艶を出すだけでなく、水や油への耐久性も高めてくれます。

当店の塗装は、お客様とのご相談の上で塗装の種類や艶の加減、色味を決定いたします。塗装によって家具の印象が変わりますので、一緒に使う他の家具との相性や、好みの塗装についてご要望いただければと思います。

小傷の補修とワックス仕上げで元の状態よりキレイに!

アンティーク家具 アンティークテーブル ドローリーフテーブルの小傷を補修している画像

リペアの最終段階では、小傷の補修(タッチアップ)とワックスを使って家具を仕立てていきます。
冒頭にて小傷の補修のBeforeAfterをご覧いただきましたが、上の画像のようにひとつひとつタッチアップしていきます。元の塗料の状態や色味と同じ仕上りになるように、丁寧に色調整しながら塗り重ねる必要があります。

最後の最後でワックス。艶感と耐久性を高め、全体の仕上がりを整えていきます。深い茶色とワックスの艶感は相性がよく、アンティーク家具独特の木調や重厚なつくりがより際立つ仕上げ方法です。

リペアしたポイントをチェック

アンティーク家具 アンティークテーブル リペアされたドローリーフテーブルの画像

リペア前に比べて、天板の塗装抜けや輪染みがなくなり、落ち着いた艶と色味がアンティークらしい美しさを引き立てています。

中央の正方形の天板、左右のリーフ部分の色味も同等になり、伸長するドローリーフテーブルの魅力を前面に引き出しています。見た目の変化だけでなく、天板裏のフェルトを張り替えたことで、リーフ部分を引き出す際のガタつきも解消し、スムーズに引き出せるようになりました。

脚部分は小傷の補修とワックスによって、ツイスト(くるくると回っているようなアンティーク特有の装飾)もエレガントに輝いています。アンティーク家具らしい細かな装飾は、光が当たった際の陰影が魅力のひとつでもあります。きちんと仕上げて生じた輝く艶は、アンティーク家具の最大の魅力です。

今回リペアしたドローリーフテーブルは、華美な装飾のないシンプルな作りのものです。シンプルだからこそ、丁寧な仕上げで際立ちます。さまざまな場面で活躍してくれるアンティークテーブルになりました。

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